『まもなく最後の月 師走のおはなし』

師走は履物を準備する時期?

師走(しわす・しはす)の由来とは?

挿げ職人の小林です。⁡
今年も早いもので、もうすぐ12月。
世の中の事情を追うばかりで、あっという間に一年が過ぎて行くような気がしますね。
さて、12月は、師走(しわす、しはす)とも呼ばれますが…

その語源としてよく挙げられるのは、
師僧が御経をあげる為に東西を馳せる月と解釈する「師馳す(しはす)」からきたものでしょうか。
平安時代末期の古辞書「色葉字類抄(いろはじるいしょう)」に、「しはす」の注として記されているそうです。
現代、「師走」と当てられている漢字の意味も近く、古くからの説として有力ではあります。

ただし、その他「年が果てる」意味の「年果つ(としはつ)」からとする説。
「四季の果てる月」を意味する「四極(しはつ)月」
「一年の最後になし終える」意味の「為果つ(しはつ)」からとする説など諸説あるそうです。

何にせよ、現在当てられた「師走」の漢字をみると、年の暮れの慌ただしさを想わせる語感を感じ、年の瀬の月の呼び名として相応しい気はしますね。

師走に頂く履物のご注文って…

さて、変わってそんな師走にまつわる履物のはなし。

年の暮れ、またお盆などにご注文を頂く事が多いのが、お寺の師僧に向けて檀家の方から履物を贈る習慣。
最近では、少し少なくなってはきましたが毎度ご注文を頂いてる方々がいらっしゃいます。
法事の際には、雪駄や草履が基本ですが、庭のお掃除などのおつとめの際に履かれる下駄。

基本は、こういった白木の下駄に白の鼻緒です。

草履や雪駄も、白の鼻緒が基本ですね。
これは、男性の第一礼装と同じで、成人式や結婚式の花婿さんなども同じです。

節目節目は 履物 新調の季節です

一昔前は、お寺に限らず、履物や着る物を新調するのは、正月とお盆にという文化がありました。
もちろん、毎年毎度の事ではなく、大事に大事に繕い使ったのちでの話ですが。
年配の方には「お正月前に枕元に新しい履物や着物を用意してもらい、嬉しかった思い出がある。」なんて話も伺います。

今は、好きな時に好きなものを買う事がしやすい良い時代とも思いますが、その分、一昔前はハレの日や節目に対する思いに違いがあったのかなぁ?とも思います。

忙しい師走ですが、お正月、ハレの日に向けて新調する履物を準備して新しき年を良き年に、と気分よく迎えるのも良き事かなと思います。

オンラインショップにも続々、履物をUPしております。是非ご覧ください!

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