TOKYO MXテレビ『お江戸に恋して』

サスティナブルなお江戸に学ぶ

2021年3月6日放送された番組の「江戸時代の修理屋」というテーマで辻屋本店をご紹介いただきました。
「瀬戸物継ぎ」「鋳掛屋」「提灯張替え」「羅宇屋」「経師屋」など江戸時代には修理専門の職業がたくさんあったそうです。
物を直して使う。使い捨てにしない。
現代の私たちが見直さなければいけない、SDGsにも繋がる考え方ですよね。


辻屋本店が取材されたのは「下駄の修理」。
レポーターの朝比奈彩さんがスタジオの堀口茉純さんとリモートでおしゃべりしながらの撮影でした。

今のように舗装されておらず、ぬかるんだり埃っぽかったりする道路には、歯のある下駄が向いていたのではないかと思います。
番組で映ったこちらの絵のような高さのある薄い歯の付いた高下駄=足駄は、おそらく雨の日にはいちばんハネが上がらず、着物を汚さないと思います。
アスファルトの道路では歩きづらいので、今はほとんど作っていませんが。

江戸時代はもちろんですが、昭和30年代頃までは「下駄の歯入れ」専門の職人がいて、うちのような履物屋さんを回って修理する下駄を集め、下駄の歯を交換していたそうです。
それが仕事になるくらい、日本人のほとんどが日常的に下駄を履いていた時代です。

現在、辻屋本店でもっとも多い修理のご依頼は「鼻緒の挿げ替え」。
この日も朝比奈さんの足に合わせて鼻緒を挿げるようすを撮影していただきました。

実際にお客様のご依頼でもこのような流れ。
職人の小林が朝比奈さんの足を見ただけでサイズを当てたので、ずいぶんびっくりされていました。

ヤラセじゃないですよ~(笑) お客さまの足を見ればだいたいわかりますので、鼻緒を挿げてから足を入れていただき、微調整して完成です。

ほーりーさんこと堀口茉純さんもおっしゃっていましたが、和装履物の特徴は鼻緒の挿げ替えができるので、新しいアイテムに生まれ変わり、違うファッションを楽しめること。

ちなみに、ほーりーさんは浅草の商店主が集う「浅草槐の会」でいつも浮世絵講座や街歩きをお願いしています。
この1年はコロナで集まれなくなっているので、店主が久々にお会いするのがテレビ番組、しかもリモートというのがなんともびっくりです。

辻屋本店の次に、べっ甲の修理、漆の金継ぎが紹介されました。
さまざまな修理の技術も次世代に受け継いでいきたいものですね。

挿げの技


TOKYO MX『お江戸に恋して』
「もっと進め!江戸小町 #170江戸時代の修理」

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