【履物豆知識/女性】草履のかたち・色

草履の天型(てんがた)

草履の天面(てんめん)の形には、大きく分類して「細型」と「小判型」があります。

東京では草履はすっきりと粋な「細型」がずっと主流でしたが、最近は「小判型」を好む人も多くなりました。
「小判型」は歩きやすいからというのが理由のようですが、たしかに足をのせる面積が広いので安心感はありますが、履き心地や歩きやすさは、細型とさほど変わらないので、お好みで選んでよろしいかと思います。

草履の高さ

草履は台の高さがあるほど、フォーマル度が上がるといわれています。あまりこだわることはありませんが、訪問着+袋帯に低い草履だとバランスがよろしくないこともあります。
でもフォーマルだからといって足が悪いとか、背が高いのを気にされているという人が、無理に高い草履を履くことはないと思います。
おしゃれ着やふだん履きには、4~6cmくらいの草履が一般的ですが、好みや背の高さなどによって、お好みで選んで構いません。

<段重ね>

草履の高さは「何分何枚」などと呼びます。
和装の世界では、今でも尺貫法が生きていて、尺、寸、分が基準です。例えば…
「一寸一枚」は、一寸(3.3cm)の台が一枚の草履。
「五分三枚」は、五分(一分3mmなので1.5cm)の台が三枚重ねてある草履。
「五分四枚」は五分の台が四枚重ねてある草履。
重ね部分に色や金彩を挟んだり、螺鈿や鼈甲を入れたりするデザインもあります。

<一枚巻き>

当店では「寸丸」と呼んでいます。段重ねよりカジュアルで軽やかな印象になります。

<じか付け>

表と底の間に芯が入らず、雪駄と同じように直(じか)に付けてある草履。ふだん気軽に履けるので、草履を履き慣れた人に好まれます。

草履の色

フォーマルには金、銀、白のエナメル草履が適しています。
薄鼠、薄藤色、象牙色など淡色系は、着物や帯に合わせやすく、セミフォーマルからおしゃれ着物まで幅広く使えます。
濃い色の草履はどちかかというと、ふだんのおしゃれに。黒、えんじ色、紫などが定番。
辻屋本店ではブロンズ、スチールなどが人気色です。

草履の仕上げ

<エナメル仕上げ>

つやがあって華やかな印象です。

<つや消し仕上げ>

マットなタイプで落ち着いた印象です。

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