振袖とおそろいの鼻緒を仕立てました

昨年暮れ、「振袖を仕立てた残りの生地で、鼻緒を作れますか?」というお問合せがありました。
もちろん可能なのですが、翌月の成人式まであまり時間がない…!
いつも鼻緒の仕立てを頼んでいる専門の職人さんにお願いして、なんとか間に合いました。

世界で一足だけの草履

お預かりした生地は無地の織物。
刈安(かりやす)色というのか、黄蘗(きはだ)色というのか、綺麗な黄色です。
糸を浮かせて織る花織のように立体感がある柄。
振袖というと、ほとんど友禅や紅型のような染めの着物が一般的なので、ちょっと意外でした。
草履の台は鼻緒が出来上がって来てから決めましょうということで、鼻緒が仕立てあがってからお母さまとお嬢さまに再度ご来店いただき、お嬢さまが即決で牛革3段・つや消し白の草履に合わせることに。
うちの職人がその場で足に合わせて鼻緒を挿げ、世界で一足だけの草履が完成!
お選びいただいた草履はこちら → [女物]牛革 3段重ね草履 ~白 しろ~
https://getaya.jp/?p=49363

この「五分三枚シリーズ」は別誂えの鼻緒との相性も良く、色展開が豊富で、エナメルかつや消しか選べるので、お客さまそれぞれのご希望に添いやすい台です。
基本的に、当店で扱っている草履は一つ一つ手仕事で仕立てるものなので、このように別注のご相談でも特別誂えの料金などはありません。想像されるより安心価格である事も付け加えておきます。

織りの振袖、こんなに素敵!

鼻緒を仕立てるためにご用意いただいた生地は約40×15cmくらい。小さな布地から振袖を思い浮かべるのは難しかったのですが、お母さまから当日の写真を送っていただきました。
あまりに素敵ですので、許可を得てこちらでご紹介させていただきます♪

無地なのに、地味どころか華やかで、それでいて清楚で初々しく。
立体感のある織地が豊かな表情を見せています。
黄色は古代中国から伝わる日本においても高貴な色ですから、第一礼装である振袖にもぴったり。
小物づかいやヘアスタイルもお見事です!
(日本の伝統色についてはこちらのウェブサイトが参考になります)https://irocore.com/category/yellow/

美しい振袖姿に、心洗われました!
そして大切な日の足元でお手伝いすることができ、履物屋冥利につきます。
今回は織物でしたが、もちろん染めの生地でも、また絹でなくても鼻緒は作れます。
また振袖やフォーマル用以外、お洒落用の草履、下駄に合わせたい場合も、お持ち込み生地で鼻緒をお仕立ていたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

なお成人式はもちろん、卒入学式などフォーマルの草履をお探しの方は、こちらの記事をどうぞ。
「フォーマルでも履ける最初の一足を選ぶ」
https://getaya.jp/blog/20210403/


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