「胡蝶が語る着物よもやま話&忘年会」

昨日は辻屋本店の忘年会で宗山流胡蝶さんのトークイベントを開催しました。
会場は新仲見世商店街にある「酔処 胡蝶」。

歌舞伎出身の胡蝶さんは、芸能史にも造詣が深く、ご自身でも多くの舞台をつくっているので、内容がとてもリアル。
自ら舞台衣装も手掛けるとともに、ご自分のお店でも着物で接客されています。

この日、胡蝶さんのお召しになっていた着物は<因みもの>といって、歌舞伎『廓文章~吉田屋』で伊左衛門が着る紙衣を表現し、<文字模様>をあしらっています。
伊左衛門は大店の若旦那だったのが廓通いが過ぎて勘当され落ちぶれてしまう役なので、夕霧からもらった恋文を着物に仕立て、身につけているという設定なのですね。

また着物に対して発想が柔軟で、いろんな工夫(たとえば帯を三部式の作り帯にしていたり)が衣装から来ているのが非常におもしろいのです。

所有のアンティーク着物も膨大な数で、古着の商いもされているので目利きなのはもちろん、古い着物の活かし方もいろんな知識をお持ちです。

現代の私達が「〇〇らしさ」を感じるあれやこれや、歌舞伎がどれほど影響しているか、参加者の皆さんから「目から鱗!」のご感想を多々いただきました。
最後に皆さんの目の前で着物をさっと脱いで別の着物と帯にささっと着替えるようすは、歌舞伎の「早替わり」かと思うくらい早かった!

帯結びの実演には扇さんにモデルとしてご協力いただき、その他宗山流の皆さまにも大変お世話になりました!

今回は年末の週末で皆さんお忙しい時期だったので、参加したいけれどできない!との声を多々いただき、あらためて来年第二弾を企画したいと思います。

 

昨日の私は黒地に白の線描き小紋、黒地の帯。
討ち入りの日だからってわけではありませんが、私にしてはめずらしく黒っぽい感じです。
帯揚げと帯飾りの赤を差し色に。

結髪は久しぶりに浅草のM先生にお願いしました。
舞踊家や邦楽関係から地元の商店のおかみさんやスナックのママが通う小さな美容室です。
浅草はまだまだ和装の人が多いので、着物のアップスタイルをしてくれる美容室もいくつかあります。

草履は菊菱型押し、2段で間に金が入っているのがポイント。
草履の側面は自分では見えませんが人から見ると目立つ部分ですから、トータルコーディネートはここを頑張らないと!

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