おうちde着物de歌舞伎

辻屋本店 店主 富田里枝です。
前回のブログからずいぶん久々の投稿になってしまいました。
辻屋本店は営業自粛から半月以上が経ち、周りのお店も臨時休業が相次いています。
先の見えない不安と、コロナウィルスの恐怖。
これまでにない事態で、心身へ影響を受けない人はいないと思います。

そんな折、歌舞伎好きな友人からお誘いを受け
「おうちde着物de歌舞伎」という試みに参加してみました。
松竹さんが無料で期間限定公開してくれているYoutubeの歌舞伎座 三月大歌舞伎。
https://www.youtube.com/user/SHOCHIKUch/featured

参加者6名それぞれが自宅できものを着て、観劇弁当を準備。
「17時半スタートね」と時間を決めて、同時に観るのです。

公演中はメッセンジャーで文字チャット。
劇場では携帯ご法度だけど、おうちだから使い放題(笑)
チャットで「播磨屋!」「松嶋屋!」「ニザさま!」など大盛り上がり。

幕間にはビデオチャットに切り替えて、おしゃべりタイム。
着物を見せ合ったり、お弁当を公開したり。
今回の参加者は着物上級者で、それぞれの着物エピソードも楽しい!

私は上段のいちばん左。
ソファでくつろぎながら観る前提で、シワにならないウール着物。
押隈もようの半幅帯は友人のお手製です。ちょっとベタですね(笑)。

お弁当もお重に詰めたり、みんな凝ってるな~
私は近所の洋食屋さんのテイクアウトでしたが・・・

この日は「お雛祭り」「新薄雪物語」を観ました。
とくに「新薄雪物語」で吉右衛門と仁左衛門のすんばらしい演技を観て、ネットの向こうで参加者それぞれが感動しているのが伝わってきました。

無観客なのに大熱演です。
「劇場で観たかった!」
「もったいないね~」
とみんな口々に残念がっていましたが、逆に言えば中止になった公演を
インターネットで観ることができてよかった。

終了後、「自分がずいぶんストレス抱えていたんだなーとわかりました」
「引きこもってても大丈夫思っていたけど、やっぱり寂しかったんだなぁ」
「想像していた以上に楽しかった」と感想をシェア。

人と会えない、出掛けられない。
だからこそオンラインコミュニケーションの必要性は今後ますます高まっていくかもしれません。

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