2024年もよろしくお願い申し上げます

新年明けましておめでとうございます。店主の富田里枝です。
元旦、2日はお休みいただくことにしましたので、新年は1月3日より通常営業しております。

お正月から辛いニュースが続きます。
被災された皆さま、事故に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。
地震列島の日本はどこに住んでいても備えは必要なのですよね。
新年から気を引き締めつつ、日々を大切に過ごしたいと思います。

今年は十干では甲、十二支では辰にあたる『甲辰(きのえたつ)』。
甲は大木を表し「成長、発展」を、辰は想像上の生き物である龍を表し「上昇、成長」を意味するそうです。

鎌倉彫右近下駄 <龍> 布印伝 青海波鼻緒

辻屋本店は創業から112年。
新仲見世通りから伝法院通りへ移転して、今年はちょうど10年目です。
和装履物の業界もますます高齢化が進み、原材料の入手もさらに困難となっていますが、なんとか伝統的な草履や下駄を次世代に残していきたいと考えております。

最近は若い方々にも着物を着たいと思ってくれる人が増えています。また外国の人々にも「KIMONO」はファッションとして人気が出ているそうです。
ところが和装履物に関しては、正しい知識や魅力が伝わっておらず「痛くなる」「歩きづらい」という印象を持たれていると感じます。
その理由は、当店のように挿げ職人が常駐している和装履物専門店がどんどん減っていて、専門的な知識を持っている人が身近にいないからだと思います。

私たちは辻屋本店の暖簾を守るとともに和装履物文化を広め、伝えていくため、これからも様々な形で発信していく所存です。
本年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

昨日、墨田区向島にある「すみだ郷土文化資料館」にて浅草雑芸団の<春駒>を観てまいりました。
<春駒>とは新年に家々をめぐる門付芸です。
馬の頭をかたどった作り物を手に持ったり腰につけたりして家の門先で
「春のはじめに はるこま勇む 夢に見てさえ よいとや申す」
と歌い囃し、幸を呼び込み一年の繁栄を祈念したもの。
養蚕の祝いとされることが多く、群馬や新潟、長野などの養蚕地帯に多く伝承されており、都市部では絹織物を大事にする花柳界ではことのほか喜ばれたとのこと。(浅草雑芸団ホームページより)
 浅草雑芸団 http://zatugeidan.web.fc2.com/

言霊といいますが、目出度い言葉や笑いで福を呼び込むのですね。
皆さまにも今年、大きな福が舞い込みますように!

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