『下駄の寿命って? どこまで使っていいの? のおはなし』 ⁡

挿げ職人の小林です。
先日、下駄の新調にいらしたお客様の写真をパシャリ。

背の高いお客様ですが、二本歯の駒下駄を履くとさらに高さが増され、スラっとしたスタイルが更に強調されますね。
モノトーンの緩やかに裾が広がる服のアクセントとして、角の立った艶やかな黒「黒塗り坪下がり三味角下駄」がよくお似合いです。 ⁡

辻屋本店の三味角駒下駄は”坪下がり”

ちなみに、この真四角の下駄は、真角(まっかく)と呼ばれたり、三味角(しゃみかく-三味線の胴のかたちに由来)と呼ばれたりしますが、辻屋本店ならではのデザインは”坪下がり”
前坪(指の股で挟む部分の位置)を通常よりグッと後ろに下げて、通常よりカカトをしっかり出すスタイル。
江戸の粋な大人の心をつかむ、少しとんがったデザインは、浅草の粋人に育てられた辻屋本店ならでは…

こちらのお客様も、前回この下駄をお気に入り頂き、同じ物を新調してくださいました。
使い込んだ後の下駄は、しっかり歯が減っております。

下駄の寿命はどのくらいまで?

さて、下駄ってどのくらいまで履けるの?
この質問、よくお客様にされますが…
正解は…

お好みで。

あまり答えになっていませんが、ご自身の思うところでよろしいかと思います。
底裏にゴムがついた下駄は、かかとのゴムがすり減ったら、補修を適時行っていただき、ダメージの具合がご自分で許せるまで。
そして、歯のある下駄は、底側の鼻緒の結び目に歯のすり減りが届くまでは、鼻緒が切れることは無いのでお使いいただけます。
あとは、ダメージ具合のご判断で同じく許せるまで。
ちなみに、⁡歯のある下駄は、たまに左右を入れ替えて履いていただくと写真のように左右均等にすり減ってきれいに長持ちさせて履けますよ。

きれいな下駄もかっこいいですが、しっかり使い込まれた下駄もまたかっこいいものです。
是非、楽しくしっかり使ってあげてください。

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