特別展「きものKIMONO」
東京国立博物館で開催中の特別展「きものKIMONO」を観てきました。
ウワサどおり、見ごたえある展示でした。
前半は安土桃山から江戸時代のきもの。
織りや刺繍、箔などこれでもかっていうほどの豪華な衣装の数々。
友禅作家の知人が「現代の作家の数倍凄い仕事」とSNSで書いていましたが、プロから見ても超絶技、ひたすら凄い。
ただ息が詰まるというのではなく、意匠は大胆でおおらかな印象。
江戸初期頃までは「おしゃれ」ができるのは、日本人の中のごくごく一部の人達だけで、その限られた人が自分の地位や力を誇示するためにまとったのが、きものの迫力として伝わってくるのでしょうか。
江戸時代も中頃になると世の中が落ち着いて、人々がファッションを楽しむゆとりが生まれてくる。
そうすると流行&モードが生まれてデザインも洗練されてゆく。
現在のファッション雑誌に相当する小袖の雛形本(ひながたぼん)が出版されたり、浮世絵師たちの描く美人画がファッションに影響を与えるようになります。
後半は明治・大正・昭和のきもの。庶民にも手が届くきものが大量につくられるようになる。
現在のようなインクジェットや化学繊維などはまだない時代でも、なんとなく「軽い」のです。
前半に感じたような迫力はもはやまったくない。
こちらの展示は事前予約制で、オンラインでの日時指定券の予約が必要です。
ちょっと面倒ですが、混雑もなくゆっくり、じっくり鑑賞できるのでとてもよかったです。
ただ内容が濃いので、覚悟して行きましょう。そして靴でも草履でも疲れない履物を。館内は冷房が効いているので、はおりものなど用意したほうがよいです。
それから図録は表紙も立派で、これで3000円はお得なほどですが重いので、私はウェブであらかじめ購入して送ってもらいました。
後期は展示替えもあるらしいので再訪するつもりです。
前期展示
6月30日(火)~7月26日(日)
後期展示
7月28日(火)~8月23日(日)
特別展「きものKIMONO」
https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1987
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