着物で伝統芸能を観に行く。

せっかく着付けを習ったのだから、着物でお出掛けしたい!
という方にオススメなのは、やはり伝統芸能の舞台。

ネットで見かける相談事で「歌舞伎を観に行くのに、どんな着物がふさわしいのでしょう?」という類の質問をよくみかけます。
それに対する回答もさまざまなので、初心者は混乱してしまうかも。

私としては趣味なのだからお好きな装いで構わないのでは?と思います。
会場の雰囲気やお席の種類にもよりますしね。
たとえば歌舞伎座。今月の新春歌舞伎は訪問着をお召しのかたが結構多いです。
でも3階席で観るのなら訪問着に袋帯だとちょっと疲れそう。私だったら気楽な紬と名古屋帯にします。
柄行きや小物にちょっとお正月っぽいものを選ぶとか。

お能を観ました

ご参考までに、私が今月観劇した際の装いです。
まずはお能。宝生流の月次会に行ってきました。
「翁」「竹生島」などおめでたい演目で、新年最初の舞台をたっぷり満喫させていただきました。


実は伝統芸能の中ではお能がいちばん遠くにあったのですが、この数年お客さまにも友人知人にも能楽関係者が増えてきたので、もっと勉強したいなと思っておりましたところ、夫の仕事関係で宝生流20代宗家 宝生和英さんとご縁をいただいたのです。

能楽堂は慣れないのでようすがわからなかったのですが、あまり華美にするのも浮くかなと思い、また終演後の交流会で宗家にご挨拶させていただくこともあり、一つ紋付きの地味めな訪問着にしました。
色無地に見えますが、控えめな金彩で柄が入っています。
松の柄が入った袋帯でお正月らしさを。
白の帯締めで、さらに改まった雰囲気になります。

履物は、母から譲り受けた金彩入りの草履です。
20年近く履いています。
ばっちりフォーマルの草履は、ちょっとお値段が張っても本革で仕立ての良いものをお持ちになるほうが、長い目で見るとお得です。
洒落履きに比べると使用頻度が低いので、安い合皮などを買うと結局何度も履かないうちに劣化してしまうからです。


新春浅草歌舞伎では

若手役者が出演する浅草の新春歌舞伎。
会場も浅草公会堂ですし、歌舞伎座などより肩の力を抜いて観られるので、気楽な装いが似合います。

私が観劇したのは恒例の浅草総見の日。客席はほぼ地元の人達で、浅草芸者衆がお出迎えしてくれます。
休憩時間に浅草芸者あづはちゃんと。


開演ギリギリまで働くわけで、私としては動きやすくかつ華やかさもある、お正月らしい柄の小紋にしました。
無地の洒落袋はこういう時に重宝です。
帯回りにもう一つ何か欲しいなと思い、九谷焼、赤絵細描の帯留。

履物は表付きの舟形下駄。
舟形下駄なら底裏にゴムが貼ってあるので劇場でもOK。
表付きなので下駄とはいえランクアップします。
歌舞伎の定式幕のような黒・柿色・萌葱色の塗り。
歌舞伎観劇にはぴったりでしょ!
鼻緒は柿色の真田紐です。

関連記事

コメント

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。