日本の伝統芸能を支える人々

四代目店主 富田里枝です。
自宅近所にある日本酒と器のお店「押上文庫」にて能登半島地震復興支援特別イベント開催「歌舞伎音楽ミニ講座」に参加しました。
第一回目は「長唄の魅力」、第二回目「歌舞伎義太夫 竹本の魅力」。
どちらも歌舞伎俳優の中村梅乃さんが案内役で、大変充実したおもしろい内容でした。
懇親会では地震で被害が甚大だった酒蔵の貴重なお酒もいただきました。

国立劇場養成所とは

中村梅乃さんは国立劇場養成所の出身。
高砂屋、中村梅玉さんのお弟子さんです。
国立劇場養成所は、伝統芸能の継承のため歌舞伎、文楽、能楽などの伝承者の養成事業にも力を入れています。
今や研修生なくして伝統芸能は続いてゆかない状況だそうです。

国立劇場で使われていた上敷を室内履きに仕立てた【国立劇場×辻屋本店】コラボレーション草履

一般家庭出身から歌舞伎の世界に

歌舞伎でいえば、テレビドラマやCMに出るような役者さんは知られていますが、お弟子さん達がいなければ舞台は成り立ちません。

お弟子さんは、師匠の着替えや化粧を手伝ったり、舞台上で後見をしたり、舞台では立廻りなど脇をかためるお役をこなします。
代々歌舞伎をやっている家に生まれた人だけでなく、一般家庭出身でも入門することができます。
直接弟子入りする以外では、梅乃さんのように国立劇場養成所で研修生となり、歌舞伎に必要なことを学ぶという方法があります。
研修所で2年間学び、卒業後に幹部俳優に入門、弟子入りとなります。

国立劇場伝統芸能継承者養成所

国立劇場養成所は、歌舞伎俳優以外の伝統芸能もあります。
歌舞伎音楽(竹本・鳴物・長唄)、大衆芸能(寄席囃子・太神楽)、能楽(ワキ方・狂言方・囃子方)、文楽(太夫・三味線・人形遣い)。
※「国立劇場おきなわ」は琉球の組踊があります

現在、建て替えのため閉館している半蔵門の国立劇場。
再開の目途はまだ不明のようですが、次の時代に向けて伝統芸能を繋げていける環境が一日も早く整うことを祈ります。
国立劇場養成所サポーターというプロジェクトもあるようです。

梅乃さんのように頑張っている皆さんを微力ながら、これからも応援したいと思っております。

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