こだわりの雪駄 『虎の子』 堂々たる登場
挿げ職人の小林です。
今日は、秘蔵の表、こだわりの仕立て、こだわりの鼻緒
『虎の子』雪駄🐯 堂々たる登場ですのおはなし
こだわりの雪駄 『虎の子』とは?
先ずは、このビジュアルをご覧ください。
何も言わずともこのビジュアルは唯一無二。
黄色と黒のド派手な奴が、新登場です。
2022、寅年。まさにこの年にふさわしい色使いの畳表雪駄です。
実は、昔からこんな色組みの畳表があったというのは、写真資料等で見た事があったのですが…
辻屋本店がお付き合いのある畳表の職人さんとの話で、
「こんな表もあったんですねぇ」という話をしていたところ、
「それも以前うちで作った表ですよ」というお話があり…
探してもらったところ、状態の良い表がいくつかありまして、
それでは、2022、寅年に合わせて作ってみよう!という事で仕上げた雪駄です。
『虎の子』雪駄 登場まで半年かかった そのこだわりとは?
そんな雪駄… では、なんでこんな半端な時期(半分くらい年が過ぎてますね💦)に登場なのか? それは、仕立てと鼻緒にこだわったから! こだわりすぎたら、ビックリするぐらい時間がかかってしまいました。
『虎の子』雪駄の仕立てには、こだわりが…
「革芯仕立て」と「縫い仕立て」
その一つは、雪駄のかかと部分の重ねに革を使う革芯仕立て。
洒落履きの極みとも言うべき、この色使いの雪駄には上品な草芯(表と同じ竹皮の芯) よりも、少しアウトローで粋な仕立てがよく似合うはず。
そして、しっかりとした反り(雪駄の前部分を持ち上げる)を作るには、底と表を接着で仕上げる方法よりも、手縫いで仕立てる方法がその縫いの締め具合によりカーブを作り、一番きれいに仕上がります。
ただ、革芯は底と表を縫い合わせるのに、草芯よりも職人の力も技術もいる仕立てです。
『虎の子』雪駄に合わせた特注「虎縞」鼻緒
そして、もう一つのこだわり。それは、鼻緒。
どうしても、この色使いに合わせた配色、そしてきりっと引き締まる印象に仕上げたかった為、その革色、また足当たりの良い素材感の選定にも時間をかけました。
そして、二色の色使いに合わせながらも、すっきりと粋な印象に仕上げるため、
「二石(にこく)鼻緒」という二重仕立ての鼻緒にこだわりました。
二石(にこく)仕立ては、今のようにあまり柄物の鼻緒がない時代には多く見られた鼻緒です。
しかし、その鼻緒の仕立てには多くの手間と確かな技術が必要な事、そして鼻緒を台に美しく挿げるのにも技術が必要なため、今では履物専門店でさえも、なかなか姿を見ることが少なくって来た仕事です。
ちなみに、辻屋本店では現在でも信頼ある鼻緒の職人さんに頼み、他にもいくつかこの「二石鼻緒」を作り、商品づくりをしています。
参考商品:支那染 南部表 雪駄(M)(L)(LL) KM1141
そして今回も、丁寧で確かな仕事をする職人さんに仕立ててもらうため、この『虎の子』雪駄のための鼻緒の仕立てにも時間がかかっててしまい… 気付けばこの時期に。
道楽の履物だからこそ、こだわりを詰め込んだ『虎の子』
遊びある道楽の履物だからこそ、こだわりを込めたいなと。
職人たちのこんな遊びがつまったモノ作りが許されるのは、当店ならでは。
と、思ってます…で、良いのかな?
え!?良いのかな?
今回、数量限定で仕立てましたが、あまり再販在庫がない商品です。
ぜひ、お気に召したらあなたの「虎の子」に。
そして、虎党の方、ご紹介ください。よろしくお願いいたします。
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