2023年10月より定休日を設けます

四代目店主 富田里枝です。
辻屋本店は大正元年創業。表紙の写真は現在の場所に移転する前、新仲見世商店街にあった頃。
もっと前は木造3階建てで、2階と3階に父の家族と住み込みの従業員が暮らしていました。
私が記憶にあるのは二代目である祖父・辻政の時代からですが、当時は近隣県の駅ビルなどに何店舗も支店を持ち、従業員は何十人も働いていました。
高度成長期からバブル期は店頭に商品を並べればどんどん売れた時代だったので、挿げ職人は何人もいたし、各支店の販売員としてパートさんも雇っていました。

昭和53年の辻屋本店 社員旅行。真ん中が祖父の政。向かって右隣が妹を抱っこしている父。左端が私と母です。

休まないのが浅草商人の気概でした

観音様の門前町である浅草は年中無休の商店が多く、辻屋本店もずっとそうでした。店を休まないのが浅草商人の気概でありました。
根っから商人だった祖父母は「休み=悪い事」という感覚だったと思います。
元旦から大晦日まで店を開けていたので、学校が夏休みで1年に1度、伊豆へ家族旅行に行くときも、祖父母は渋い顔をしていたのを覚えています。

時代が変わり、さらにコロナ渦を経て社会の意識は変化しました。
浅草は飲食店でも休みを増やしたり、営業時間を短縮する商店が増えてきています。
辻屋本店としても、祖父母の頃とは違って多くの従業員が働く環境ではなくなり、年中無休で店を開けるのはかなり大変になってきました。
私を含め交替で休んでおりますが、地方催事などが入るとスタッフに無理をさせてしまうし、私自身もオフの日に来客などの予定が入ると、10日間連勤ということもよくあるのです。

毎週木曜日を定休日に

そういうわけで、創業から111年目の今年、思い切って定休日を設けることといたしました。
先々代からのしきたりをやめるのは、なかなか思い切りが必要でしたが、昨年末から私が少し体調を崩したこともあり、長く続けるには休みも必要と感じました。

2023年10月より毎週木曜日を定休日とさせていただきます。
また地方催事に出店の際には臨時休業することもございます。

店が休みの日はwebショップでのご注文、お問い合わせのお返事など遅くなってしまうかもしれませんが、なにとぞご理解をお願い申し上げます。

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