大島紬の今どきコーディネート 帯合わせ・小物・履物
時事通信ホールで開催された大島紬連合会協同組合主催の「大島紬コレクション展」へ行ってきました。
多種多様な大島紬がずらり!壮観でした~♪
織元の方にも製法など貴重なお話しをお聞きしました。
本場大島紬織物協同組合
https://oshimatsumugi.com/
大島紬とは
大島紬とは、鹿児島県奄美大島で誕生した絹織物。
「テーチ木」(シャリンバイ)という奄美地方特有の植物の煎汁液と、鉄分を含む泥土で染めます。
タテ・ヨコ絣をカスリ合わせ、手織りする伝統的技法です。
光沢があり、しなやかで軽く、シワになりにくいのが特徴。
親子3代に渡って着られるといわれるほど丈夫な織物です。
まさに私が仕事着として重宝しているのも祖母や母から受け継いだ大島紬。
着ていて本当にラクだし、動きやすい!
季節を問わずいろんな場面で活躍します。私はこんな感じで着ています^^;
大島紬の種類
まずは色で分類すると
泥大島・白大島・色大島・藍大島と分けられます。
<泥大島>
奄美大島ならではの染色方法で、テーチ木(車輪梅)から煮出した赤い染料に浸けて干した絹糸を、鉄分豊富な泥の田んぼで染めることで、独特の美しい黒い光沢が生まれます。
<白大島>
鹿児島や有田で取れる「白泥」で染めます。有田焼の陶磁器に使うのも同じ白泥だそうです。
<色大島>
絣糸・地糸共に化学染料で染色したもの。多色のグラデーションで表現するなど明るく華やかな印象。
マドモアゼル ユリアさんの「わたしらしい大島紬の着こなし術」
会場ではマドモアゼル ユリアさんと着物雑誌『七緒』の鈴木編集長との対談もありました。
泥大島、白大島、色大島それぞれのコーディネートについて、ユリアさん流の帯合わせ、小物選びなど、とても参考になりました。
私は立ち見席で遠かったため、コーデ例の写真が見えづらくてスミマセン…。
<泥大島のコーディネート>
ユリアさんがお召になっていた泥大島には、白地に鹿が描かれた帯を合わせていらっしゃいました。
アンティークの帯留は紅葉。
全体的にモノトーンのコーディネートには、帯揚げにポイントを持ってくるとのこと。
会場から選んだ龍郷柄の泥大島にはモノトーンの織りの帯で、帯締めの白を効かせていました。
<白大島のコーディネート>
こちらの白大島にぴったりの帯!
帯に入っているブルーに合わせて、帯揚げはブルー系の古布を利用されてました。
着物と帯のコントラストが強い場合、帯締めは帯に馴染ませる色、帯揚げははっきりした色で引き締めるとのこと。
<色大島のコーディネート>
色大島は、洋服っぽい感覚のコーディネート例で、更紗の赤系の帯に、ピンクの帯留。
バッグと履物に深紅を合わせているのがステキでした。
ユリアさんのお話で印象的だったのは、帯揚げや帯締め、小物などを選ぶ際に「世界観を合わせる」ということ。
だからメイクもコーディネートに合わせるように気を付けているそうです。
着物や帯に入っている色から取る方法も、わかりやすくていいと思いますが、色のトーンや彩度・明度、あるいは雰囲気といった全体的な印象を大事にするということかしら。
たしかに、着物って細部に目が行きがちですが、足の先から頭のてっぺんまでトータルコーディネートがまとまっていると、素敵に見えますよね。
会場からの質問
満席の会場からの質問に、ユリアさんがアドバイス。
昭和っぽくならない大島紬の着こなしでポイントを一つ教えてください
ユリアさん「大島紬の赤い八掛とか、レトロな印象になりますよね。
昔は道も土だったし、木造の家が多く街に温かみのある色が溢れていたから赤が馴染んだのだと思います。
現代はコンクリートなど人工的なものが街の風景に多いから、ブルー系の小物を取り入れると良いのでは。」
大島紬に合わせる履物でおすすめは?
ユリアさん「和装では、足袋の白い部分が面積のほとんどを占める足元になりますから、濃い色の大島紬には黒の草履を合わせるのが好きです(コーデ例では真っ赤な草履も)。」
辻屋本店オリジナル 大島紬に似合う<黒の草履>
10年位前は、白の草履ばかり売れていたのですが、最近は黒やグレーなど濃い色の草履も人気です。
定番「かさね」シリーズ <黒>
高さも程良く、3段重ねで高級感もありながら、お値段抑えめ。
牛革エナメル市松草履<黒>
市松模様の型押しがラグジュアリーな牛革エナメル。
牛革エナメル市松草履<赤>
大島紬、牛首紬など艶感のある着物にぴったり。
ちなみにこの日、私が履いていたのは黒塗り舟形下駄に、鱗文様の鼻緒を合わせた一足。
艶やかな黒塗りは、黒エナメル感覚で、軽くてラクだし、私としては大島紬にオススメです^o^
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