「天鵞絨(ビロード)物語~戦国武将も好んだ伝統的織物」
<天鵞絨>と書いて<ビロード>と読みます。
戦国時代に南蛮貿易でもたらされた天鵞絨は、その独特の光沢、高級感から戦国武将に愛され、江戸時代になって「有線天鵞絨」の製法が発明されました。
あさくさ和装塾 [vol.38]
『天鵞絨(ビロード)物語』戦国武将も好んだ伝統的織物
ビロードは戦国時代、南蛮貿易によって日本にもたらされました。
<天鵞絨>という漢字は中国語で「白鳥の羽毛のような手触りの織物」という意味。「びろーど」という呼び方は、ポルトガル語の「veludo(ヴェルード)」からきています。
舶来品のビロードは、戦国時代の権力者たちにもてはやされ、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康などの戦国大名は、高級品であるビロードを陣羽織やマントに仕立てました。江戸時代になると、針金を反物に織り込み、羽毛糸を1本1本手作業で切り出すことで起毛させる織り方…有線天鵞絨(ゆうせんびろーど)が発明されます。
毛羽の一本一本に独特の光沢、羽毛のような手触りは、有線天鵞絨ならではの魅力です。
高度な技術と膨大な時間を必要とするビロードの製法を受け継ぎ、京都において唯一製造しているのが「日本天鵞絨工業㈱」です。
辻屋本店「あさくさ和装塾」では<ホンモノの天鵞絨>を知っていただくため、「日本天鵞絨工業㈱」五代目当主の藤本義人さんをお招きし、実演を見せていただくことにいたしました。
日本天鵞絨工業株式会社
明治20年、創業者である藤本豊明が貿易商・藤本商店を開業し、京都西陣にて上仲買をはじめる。大正11年、京都府園部町(現在の南丹市)に天鵞絨織工場を建設、藤本天鵞絨織工場を設立し、東京・京都西陣・天鵞絨織工場の3拠点で事業展開。昭和28年に日本天鵞絨工業株式会社を設立。
「日本天鵞絨工業株式会社」五代目当主 藤本義人さん
日本で唯一の<ホンモノの天鵞絨>で辻屋オリジナルの鼻緒を仕立てました。
限定品のため無くなり次第終了となります。
お好みの草履、雪駄、下駄の台に合わせて、その場で足に合わせてお誂えいたします。
[ベルベット、別珍、ベロアとの違い]
<ベルベット> 主にレーヨン糸を素材にもちいて「たて糸」を毛羽にする
<別珍> 主にに綿糸を素材に用いて「よこ糸」を毛羽にする
<ベロア> ベルベットのフランス語
いずれもビロードに比べて大量に安価に製造できるため、現在流通している起毛素材のほとんどが<ベルベット><別珍><ベロア>です。
◎平成28年12月3日(土) 15:00~17:00
◎会場:辻屋本店2階
◎参加費:無料
◎募集人数 10名
お問い合せ・お申込みは下駄屋.jp 富田里枝まで webmaster@tsujiya.jp
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