舞台人、応援します!
辻屋本店のお得意様には、伝統芸能関係のかたが少なくありません。
舞踊家、歌舞伎役者、邦楽家、芸者、落語家、能楽師ほか、和装でお仕事される方々に履物は欠かせないですから。
私と妹はプライベートでも伝統芸能系の公演をよく観に行くし、周りにも関係者が多いので、新型コロナウィルスで舞台が中止になったり延期になって、とても困っている声は毎日のように届きます。
伝統芸能は大きな利益は出せずギリギリの収支でやっているところが多いと聞きます。
いづれも日本が誇るべき文化そのもの。途絶えてしまったら復活させるのは限りなく難しい。
そういう意味では、うちのような商売とも非常に似ています。
今回の状況は、とてもとても他人事とは思えません。
自粛ムードが広まっている今、正直言えばうちもかなり厳しい経営状況なのですが、同じように辛い思いをしている舞台人に少しでも応援する気持ちを届けたくて、辻屋本店公式ツィッターで3月8日、以下のようにつぶやいたところ、ものすごい反響となりました。
「舞台、演奏会、高座が中止や延期になり、困っている芸能関係の皆さまへ。舞踊家、演者、奏者、俳優、落語家など芸能を生業としている方には3月・4月の2か月間、履物の修理代を半額にいたします。他店の履物でも承ります。
店頭で自己申告にてお願いします。#古典芸能 #困った時はお互いさま 」
3月20日14:00現在で、1130いいね、929リツイート。
いわゆる「バズった」わけです。
そもそも普段から当店のはもちろん他店の修理も受けているし、修理代もそれほどいただいているわけではないので、本当に気持ち程度のことしかできないのにこれほど大きな反応でちょっと戸惑っているのも事実。
でも辻屋本店が舞台人を心配し、応援している気持ちが少しでも伝わっているなら嬉しいです。
さらにこのツィッターを見て、東京新聞の取材依頼もあったんです。
記者の方には「浅草は芸能の街なので、昔から先輩方はやってきたことですよ」とお話ししたのですが、3月17日の紙面で大きく取り上げられており、恐縮してしまいました。
東京新聞web版にも掲載されています。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/202003/CK2020031702000119.html
私も行くつもりだった公演がほぼ中止または延期となりました。
1日も早く事態が収束して、舞台が楽しめる日常が戻りますように。
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