和装人インタビュー

第56回 飯田ひとみさん 

都内にある寄席の一つ、浅草演芸ホールの近くに「アロマ」という喫茶店があり、よく芸人さん達が出番の合間に珈琲を飲んでいます。
飯田ひとみさんと最初に出会ったのもここ。たまたま彼女がマスターと「はなし塚記念落語会」の相談をしていました。その落語会の会場が浅草・寿町の本法寺で、なんと私の母親の実家の菩提寺なんです。
本法寺にある「はなし塚」は、戦時中に演じることができなくなった落語の台本が納められたという歴史があります。広く「はなし塚」を知っていただくため、もう二度と禁演落語をつくらないために、飯田ひとみさんが始めた「浅草本法寺で禁演落語を聴く会」は今年で七回目になります。
今回は「喫茶アロマ」にて、ひとみさんにインタビューしました。

 

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飯田ひとみ

京都造形芸術大学・文化学院卒業。企業PR館の学芸員を経て、落語のプロデュース活動を始める。演芸・落語の企画運営会社 オフィス マツバ代表。十一代桂文治襲名披露公演をはじめ、ホール落語会のあだち落語会なども企画開催。2010年東京芸術大学の彫刻と落語のコラボレーション企画、彫刻アートプロジェクト「時空の街」の落語会(65回文化庁参加公演)や歌舞伎座 3階「花篭」での「江戸落語を食べる会」の落語会もプロデュース。

 

「はなし塚」
浅草・寿の本法寺にある「はなし塚」が建立されたのは、日本が太平洋戦争へ向かう戦時下、昭和16年10月。この頃、各芸能団体は時流にそぐわない劇、映画、講談など演劇種目について自粛を余儀なくされました。
落語界も同様に、遊郭や酒、妾などが登場する落語53題を選び、禁演落語として自粛し、台本を塚に納めました。この中には江戸文芸の名作といわれた「明鳥(あけがらす)」「五人廻し」「居残り佐平次」などの名作も含まれていました。
戦争が終わり世の中が平和になると人々の娯楽も解禁、昭和21年「はなし塚」の前で禁演落語復活祭が行われ、それまで納められていたものに替えて、戦時中の台本などが納められたということです。
平成13年に当時の落語芸術協会会長、10代目桂文治師匠が、先人の苦労をしのんで法要を始めました。

 

 

師匠方から可愛がっていただいて落語を聴くようになったんです

 

 

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四代目 富田里枝:浅草とのご縁はいつ頃からですか?

飯田ひとみ:十数年前、勤めていた会社でたまたま浅草へ配属になったんです。職場は会社のPR館だったのですが、浅草の歴史や写真を展示していて、浅草演芸ホールが近かったから、落語家さんたちがしょっちゅう遊びにいらしてたんです。亡くなった先代の桂文治師匠や古今亭円菊師匠とか。

四代目 富田里枝:そんな大御所が!?

飯田ひとみ:師匠方から可愛がっていただいて、「演芸ホールに出てるからおいで」「落語会やるからいらっしゃい」って声を掛けてくださって。それで落語を聴くようになったんです。

四代目 富田里枝:そうなんですか~!

飯田ひとみ:そのうち「アロマ」のお客さんとマスターが運営していた「松葉寄席」のお手伝いをするようになったり、どんどんはまっちゃって。

四代目 富田里枝: 「松葉寄席」って?

飯田ひとみ:西浅草の矢崎稲荷神社で開いていたのですが、事情があってそこではできなくなり、その後は下谷神社で「下谷寄席」として今も続いています。その頃から一之輔さん、出てくれてたし。

四代目 富田里枝:今をときめく若手落語家、春風亭一之輔さん!

マスター:まだ二つ目になってすぐでしたね。

飯田ひとみ:もうすでに上手かったのよ。あ、この子だ!ってすぐ引っ張ってきてね。

マスター:一之輔くんが松葉寄席に初めて出たのは夏でね、幽霊が出てくる噺はまだ「不動坊」しかできなかったんですが、上手かったですね。

四代目 富田里枝:私も「下谷寄席」の市馬一門会には、何度か聴きに行きました!

飯田ひとみ:実は下谷神社を紹介してくださったのは、私が仲良くしている蔵前神社の奥さまなんですよ。蔵前神社って、ほら落語「元犬」の舞台で。

四代目 富田里枝:えーっ知らなかった!犬のシロが人間になりたくて願掛けする神社?

 

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飯田ひとみ:噺に出てくる蔵前の八幡様って、蔵前神社のことなのよ。昔は石清水八幡宮といって、徳川将軍家祈願所の一社で、とても由緒ある神社なんです。で、せっかくだから記念碑を作りたいねってことで、私もお手伝いさせていただいて、元犬像ができたんです。

四代目 富田里枝:近所なのに勉強不足でした! 記念碑といえば「はなし塚」のエピソードですよね。「はなし塚」の記念落語会も、ひとみさんが始めたのでしょう?

飯田ひとみ:そうです。当時の上司が本法寺さんのご親戚で、「はなし塚」のことを教えてくださったんです。

 

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「浅草本法寺で禁演落語を聴く会」

 

 

四代目 富田里枝:私はしょっちゅう法事やお墓詣りで本法寺さんに行くのに、全然知らなかった。

飯田ひとみ:上司に誘われて、その頃は毎年8月31日に行われていた「はなし塚まつり供養法要」に行ったのがきっかけ。当時はファンへの感謝ということで、パレードやなんかもやっていたの。

四代目 富田里枝:落語芸術協会が?

飯田ひとみ:そうそう。その後、ファン感謝デーは別の日に行われるようになり、芸人さん達の法要だけになってしまったんです。そうすると一般の人達に「はなし塚」を知ってもらう機会が少なくなるなーと。それで「はなし塚記念落語会」をやってみたいと思いついたわけです。

 

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四代目 富田里枝:なるほど! 今年で7年目になるんですよね。すごいなぁ!

飯田ひとみ:今は「浅草本法寺で禁演落語を聴く会」と題して、禁演の解かれた9月30日に開催しています。

四代目 富田里枝: 「はなし塚」での落語会を始めた頃、ひとみさんはまだ会社員だったわけでしょう?

飯田ひとみ:そうですね。

四代目 富田里枝:3年前に起業されたんでしたっけ?

飯田ひとみ:はい。落語・演芸の企画運営会社を立ち上げました。

四代目 富田里枝:私が知り合った頃は、まだ起業する前で、アロマのマスターに「世界一明るい失業者」って呼ばれてましたよね(笑)。

飯田ひとみ:あら、そうでした?

 

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四代目 富田里枝:それにしても、席亭を仕事にしちゃって、しかもたった3年でユニークな企画を次々と打ち出していますね。歌舞伎座のお食事処で開催している「江戸落語を食べる会」もそう。毎回、人気の噺家が代わる代わる出演して、落語を聴いた後はお題にちなんだお料理をいただくというもの。私もけっこう何度も行きましたよ。

飯田ひとみ:次回は11月29日、柳家さん喬師匠の「中村仲蔵」を味わう、です。

四代目 富田里枝:いいなぁ~!歌舞伎役者の噺ですから、歌舞伎座で聴いたらより味わい深いですよね!

 

 

日本初、落語会のインターネット生中継

 

飯田ひとみ:あ、その前に今月9月28日に、桂三四郎の英語落語会もあります。

四代目 富田里枝:三四郎さんといえば、6月にインドネシアのジャカルタで落語会を開いたんでしたね。寺田倉庫さんの主催で、これもひとみさんの企画。

飯田ひとみ:はい、おかげさまで向こうでも大反響でしたよ~!

四代目 富田里枝:それはよかったです!大学の講座も持っているとか。

飯田ひとみ:はい。京都造形芸術大学の公開講座は、今年で3年目になります。来年は桂文治師匠の「落語から学ぶ楽しい生き方を身に付ける」という内容です。

四代目 富田里枝:なるほど。文治師匠の独演会は、これまで数えきれないほど企画されましたよね。一昨年の「十一代 桂文治ネット独演会」、ユニークな試みでした!ニコニコ動画で日本初、落語会のインターネット生中継。高座の後ろのプロジェクターに、実際に放送されているコメントがどんどん流れて。

 

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飯田ひとみ:あれも、おもしろかったですね~!

四代目 富田里枝:それから、うちの妹が大ファンの古今亭文菊さんの独演会にも、何度も行きました。

飯田ひとみ:いつもありがとうございます! 里枝さんのイベントで出会ったご縁が繋がって、浅草の呉服屋さん主催の落語会もできたし。

四代目 富田里枝:前回、和装人インタビューに出ていただいた足立区で会社経営されている渡井さん、ひとみさんが企画している「あだち落語会」でもご縁が繋がりましたね。

飯田ひとみ:そうなんです。ほんとうに、いろんなご縁をいただいて、ありがたいです。

四代目 富田里枝:いつか、うちの店でも落語会を主催して、お客さまに喜んでいただきたいなぁ。その時はひとみさんにお願いしますね! 今日はお忙しいところ、ありがとうございました!

 

 

[今後のスケジュール]

 

■桂三四郎 英語落語会
日時:2015年9月28日(月)18時開場 18時半開演
会場:歌舞伎座3階 食事処「花篭」

 

■第七回 浅草本法寺で禁演落語を聴く会
日時:2015年9月30日(水) 18時開場 18時半開演
会場:浅草 本法寺本堂 台東区壽2-9-7

 

■第十二回 古今亭文菊独演会
日時:2015年10月27日(火) 18時半開場 19時開演
会場:日本橋社会教育会館八階ホール 中央区日本橋人形町1-1-17

 

■第二十二回 江戸落語を食べる会
日時:2015年11月29日(日) 14時30分開場 15時開演

 

<問合せ先>
オフィス マツバ tel / 050-3497-5500 mail / rakugoyoyaku@yahoo.co.jp

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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