逸品特集

竺仙(ちくせん)の浴衣地で鼻緒を仕立てました

江戸の粋をそのままに、竺仙の浴衣

「竺仙」は東京・日本橋にある江戸小紋、浴衣を中心とした染呉服の老舗。
創業は1847年(天保13年)、当初は浅草で店を構えていました。
初代・仙之助は俳句を嗜む趣味人で、狂言役者や浮世絵師、落語家などと交流するなかで、趣味仲間の歌舞伎役者が着る衣装を考案し、それが江戸っ子の話題を集めたのが始まりだそうです。
ちなみに竺仙という店名は初代が「ちんちくりんの仙之助」と呼ばれていたからだとか。

もともと武家の裃(かみしも)から発達した江戸小紋も竺仙の代表的な染物。
江戸小紋の型染めの技法を使って、江戸の庶民が好みそうな草花や鳥などを浴衣に染めたところ、江戸らしい柄ゆきが人気となり、「竺仙とえいば粋な浴衣」が世間に広く知られるようになりました。

江戸時代、国内の綿栽培が急速に広まり、染め屋や織屋などの専門業者も現れ、木綿はもっとも身近な素材となります。
また幕府から奢侈禁止令が発布され、庶民は絹物を着ることが禁じられたこともあり、多彩な柄を染め抜いたお洒落な浴衣に江戸の人々は飛びついたのです。

歌川広重「四季の花園 朝顔」

浴衣は気軽な夏の外出着

今も江戸の粋を受け継ぎ、一目見ただけで竺仙とわかる色柄は、年代を問わず着物愛好家の憧れ。
現当主、竺仙五代目・小川文男さんのお話しでは「ひと昔前までは、浴衣は夕涼みや盆踊りで着るものでしたが、最近は浴衣を木綿の単衣着物という感覚で着る方が多いと思います」とのこと。
竺仙の上質な浴衣地は、蒸し暑い日本の夏に気軽な外出着としてぴったり。新素材の鮮やかなプリント浴衣も多く出回っていますが、大人の浴衣姿を目指すなら、一度は竺仙の本格的な染め浴衣に袖を通してみたいものです。

 竺仙公式ホームページ https://www.chikusen.co.jp/

『紅梅小紋』熨斗短冊 「竺仙公式オンラインストア」より

竺仙の浴衣地で仕立てた辻屋本店オリジナル鼻緒

辻屋本店では竺仙の貴重な浴衣地を分けていただき、50足分の鼻緒を仕立てました。
柄は6種類。再入荷はない予定ですので、現品のみです。
歯のある駒下駄や千両下駄、軽やかな右近下駄、草履型の舟形下駄など、お好きな台との組み合わせで、お誂えいたします。
なお鼻緒のみの販売、お手持ちの下駄への挿げ替えはできませんのでご了承ください。

竺仙×辻屋本店の下駄は、こんな感じ。
鼻緒を合わせる台は、昔ながらの歯のある駒下駄や、最近人気の草履型の舟形下駄など様々な形があります。
また白木の他、黒塗り、糸春雨塗りなど仕上げの種類で印象が変わります。

[女物]白木 駒下駄

[女物]胡麻竹 舟形下駄

白木防水 三味角 舟形下駄

糸春雨塗り 舟形下駄

からす表 横鎌倉塗 舟形下駄

ご紹介している商品以外でも、鼻緒と台の組み合わせは自由にそれぞれ選んでいただけますので、お気軽にご相談ください。
浅草の店舗までお越しになるのが難しい方は、メールでのお問い合わせや、zoomを利用するリモート来店も可能です。
 ☆メールでのお問い合わせはこちら webmaster@tsujiya.jp
 ☆リモート来店のご予約はこちら https://getaya.jp/remote-reservation-calender/

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